アトラクションやショー・パレードだけでなく、テーマポートごとに作り込まれた世界観で私たちゲストを夢の世界へいざなってくれる東京ディズニーリゾート。
何気なく通り過ぎてしまうような細やかな部分に目を向けて見ると、意外な発見があって面白いです。
そんなマニアックな視点で今回ご紹介するのは、東京ディズニーシーにあるレストラン「ドックサイドダイナー」のプロップスについてです。
他のエリアとの共通点やレアな隠れミッキーなど、知れば誰かに話したくなるような豆知識をご紹介していきますので、ぜひ最後までお付き合いくださいませ。
ドックサイドダイナーは東京ディズニーシーの左側に広がるテーマポート:アメリカンウォーターフロントにあるレストランです。
2018年3月31日にクローズしたブッフェレストラン「セイリングデイ・ブッフェ」の跡地にできたレストランで、サンドイッチやドリアなどのメニューを比較的お手頃価格でいただくことができます。
元々貨物倉庫だった場所を改装してレストランを開いたというバックグラウンドストーリーがあり、豪華客船で旅に出る人々や港で働く人が気軽に食事できるようにという願いが込められています。
目の前には処女航海を目前に控えたS.S.コロンビア号が停泊しており、まるでこれから旅に出るかのようなワクワク感と共にお食事を楽しむことができます。
ちなみに、S.S.コロンビア号の進水式に伴う演説はここドックサイドダイナーで行われました。
演説を行ったのはアメリカの第26代大統領セオドア・ルーズヴェルト。
演説に使った台は今も店内レジ前に残されています。
そんなドックサイドダイナーの店内には数々のプロップスが隠されています。
中でも今回は、店内の棚に積まれたたくさんの積荷についてご紹介していきます。
それでは早速、ドックサードダイナー正面の積荷に隠された豆知識をご紹介していきます。
積荷を左側から見ていくと、こちらの重ねられたふたつの木箱があります。
どちらの箱にも「AUNT PEG’S VILLAGE STORE」と書いてありますが、こちらはアメリカンウォーターフロントにある港町ケープコッドにあるお店の名前です。
アーント・ペグズ・ヴィレッジストアはダッフィー&フレンズのグッズを扱うお土産ショップです。
ペグおばさんが経営しているお店のため、ファンの間では「おばさんち」と呼ばれ親しまれています。
ドックサイドダイナーにあるこちらの箱には「CONFECTIONS(お菓子)」と記載されています。
ペグおばさんはお菓子作りが得意なので、箱の中にはおばさんお手製のおいしいお菓子が入っているのでしょう。
上の箱には「PERISHABLE(傷みやすい)」、下の箱には「FRAGILE(壊れやすい)」と書いてあります。
一体どんなお菓子が入っているのか気になりますね。
店内には他にも同様のデザインの木箱が置いてありますので、ぜひ探してみてください。
続いては正方形の箱が三つ積まれたこちら。
木箱には「GRAND BANKS CANNERY」と書かれています。
実はこちらもパーク内に実在しています。
それがケープコッドにあるこちらの建物。
看板には大きくGRAND BANKS CANNERYと書かれています。
グリーティング施設「ヴィレッジ・グリーティングプレイス」やアトラクション「ディズニーシー・トランジットスチーマーライン」があるこちらの建物ですが、実はかつて缶詰工場だったのです。
ケープコッドの名産品であるタラの塩漬けを中心に、様々な種類の缶詰を製造・出荷していました。
建物周辺では現在も様々な形の木箱を見ることができます。
ドックサイドダイナーにある荷物も、グランドバンクスカナリーから出荷された商品のようですね。
「PERISHABLE(傷みやすい)」と注意書きされていることから、中身はタラの塩漬けでしょうか?
グランドバンクスカナリーの木箱や樽はアメリカンウォーターフロントの至るところで見ることができますので、ぜひ探してみてくださいね。
先ほどの木箱からすぐ近くにあるこちらの小さな箱にご注目。
かなり小さいので肉眼では見えにくいのですが、こちらは「MAYFLOWER BRAND CRANBERRIES(メイフラワーのクランベリー)」。
ステッカー下部には「CAPE COD(ケープコッド)」という文字も書かれています。
なんと、こちらもケープコッドからやって来た荷物なのです。
最初にご紹介したおばさんちの店内には、全く同じ箱が置いてあります。
ケープコッドではクランベリーも特産品として盛んに栽培されているのです。
ちなみに、ケープコッドからメディテレーニアンハーバーへ続く道はクランベリー・ボグ・ロードという名前が付けられています。
ラズベリーが特産品であることを象徴しているようですね。
続いて店内向かって右側の棚を見ていきます。
まずはこちらのたくさん積まれた樽。
書かれている文字は「FRATILLI ZAMBINI VINO」。
スペイン語でザンビーニ兄弟のワインという意味です。
ザンビーニと言えば、メディテレーニアンハーバーにあるレストラン「ザンビーニ・ブラザーズ・リストランテ」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
こちらのレストランは大地主だったザンビーニ家の三兄弟がワインの圧搾所を改装してイタリアンレストランを開いたというバックグラウンドストーリーがあります。
こちらに積まれた樽はザンビーニ兄弟が作ったワインのようですね。
アメリカンウォーターフロントにはこのような広告もあり、ザンビーニ兄弟のワインが海を越えて愛されていることをうかがい知ることができます。
最後にご紹介するのは樽に囲まれたこちらの木箱です。
木箱にペイントされている「1118」。
こちらの数字は、皆さんご存知ミッキーの誕生日(1928年11月18日)を表しています。
隠れミッキーと言えば丸三つで構成されたものが有名ですが、パーク内にはこのように姿の見えない隠れミッキーも隠されています。
知らなければ気づかないようなレアな隠れミッキーですので、ドックサイドダイナーに訪れた際はぜひチェックしてみてくださいね。
東京ディズニーシーのドックサイドダイナーの積荷に隠された豆知識のご紹介でした。
他のエリアとのつながりを感じられたり、レアな隠れミッキーがいたり、ディズニーらしい細やかな演出がたくさん隠されていましたね。
ご紹介した以外にも「YOKOHAMA(横浜)」というプレートがあったり、メッセージが隠された国際信号旗という旗が掲げられていたり、かなり見応えがある空間となっています。
ドックサイドダイナーに訪れた際はぜひ上部の積荷にも注目してみてくださいね。
それでは、よい旅を!