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【豆知識】アメフロには地下鉄が存在する?時代背景から読み解くBGS

アメリカンウォーターフロントには地下鉄がある?

アトラクションやショーだけでなく、エリアの作り込みやBGM、雰囲気など数々の工夫でゲストを楽しませてくれる東京ディズニーリゾート。

特に東京ディズニーシーは歴史背景に沿って作られたテーマポートが多く、建物やプロップスに隠されたヒントを読み解いていくと意外な発見があり楽しいです。

   

今回は中でもアメリカンウォーターフロントにある地下鉄の駅についてご紹介していきます。

何気なく通り過ぎてしまうような場所にあるため、知らない方も多いのではないでしょうか?

      

ですが地下鉄の駅に隠されたヒントを元に紐解いていくと、歴史との意外なつながりを発見することができました。

ぜひ最後までご覧くださいませ。

もくじ

ニューヨークエリアについて

20世紀初頭のアメリカを舞台にしたアメリカンウォーターフロント。

S.S.コロンビア号やホテル・ハイタワーなどのランドマークが数多く存在し、活気ある街並みが印象的なエリアです。

   

アメリカンウォーターフロントは大きく3つのエリアに分けることができます。

  • ニューヨークの街並みを再現したニューヨークエリア
  • のどかな田舎町のケープコッド
  • 移動式遊園地のあるトイビル・トロリーパーク

中でも今回ご紹介する地下鉄の駅がある場所は、ニューヨークエリアです。

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ブロードウェイ・ミュージックシアターやカラフルな街並みが印象的なエリアですが、実は歴史を感じられるプロップスが数多く存在しています。

   

同じニューヨークエリアでも通りによって全く違う雰囲気をしており、散歩をしているだけでとても楽しめるエリアとなっています。

地下鉄の駅について

地下鉄の駅があるのはブロードウェイにあるレストラン「ニューヨーク・デリ」の近く。

レストランの入り口向かって左側に位置しています。

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「SUBWAY」と書かれた看板が目印です。

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看板のすぐ後ろには階段があり、地下へ続いているようです。

   

階段の下はどうなっているのでしょうか。

早速見ていきましょう。

駅名は?

階段の先を辿ってみると、扉へとつながっていました。

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そして扉の手前には「TO SUBWAY BROADWAY – QUEENS」と書いてあります。

どうやらこちらの地下鉄は、ブロードウェイとクイーンズを結ぶ列車のようですね。

   

おもて面には「BROADWAY」と書かれた看板がある通り、こちらの駅はブロードウェイ駅

すぐ先にはブロードウェイ・ミュージックシアターもあり、エンタメを楽しむために訪れる人々が利用するために作られた地下鉄のようですね。

駅は建設中だった

地下鉄の看板があり、また駅名も書かれているにも関わらず、駅の周りは柵で覆われており中に入ることができません。

一体なぜこのような姿をしているのでしょうか。

   

その謎を解く鍵は、階段下に貼ってある地図にありました。

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地図の左上には「INTERBOROUGH RAPID TRANSIST(IRT)」と書かれています。

実はこちらのインターボロー・ラピッド・トランジット、1903年から1940年にかけてニューヨークで実在した鉄道会社なのです。

   

そして歴史を辿ってみると、クイーンズ行きの列車は1918年に結ばれたということが分かりました。

アメリカンウォーターフロントの舞台は1912年ですので、6年後ということになりますね。

   

つまり、こちらの駅は現在工事中ということになります!

地下鉄はまだ開通していないため、駅が封鎖されていたのですね。

   

工事中であることを裏付ける根拠として、先ほどの地図も挙げられます。

地図を拡大してみると…

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地下鉄を表すオレンジ色の線が途中から点線になっており、工事中であることが伺えます。

線路の行き先は地図にも大きく「QUEENS」と書いてある通り、クイーンズです。

クイーンズ行きの路線は現在工事の真っ只中のようですね。

   

望遠レンズを使わないと見えない大きさですが、このようなところまでこだわって作りこまれているのです。

歴史との意外なつながり

ニューヨーク市地下鉄についての歴史を辿ってみると、さらに面白い事実が判明しました。

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ニューヨークで最初の地下鉄が誕生したのは1869年

当時ニューヨークでは急激な人口増加による道路混雑が問題となっていました。

   

そこで発明家のアルフレッド・イーリー・ビーチはこの混雑を何とかしようと、極秘で地下鉄を建設しました。

1870年にトンネルを一般公開するとたちまち話題になり、1873年にはトンネルをセントラル・パークまで延長する計画も立てられました。

   

しかし1873年恐慌の影響で資金繰りが厳しくなったこと、地下鉄技術が足りなかったことなどからトンネルは封鎖され、人々から忘れ去られていきました。

そして時は過ぎ1912年。

   

インターボロー・ラピッド・トランジットがブロードウェイ線を建設中、偶然にもビーチの作ったトンネルを発見します。

トンネルは取り壊された後、駅の一部として生まれ変わったのです。

   

ビーチのトンネルを発見したのは1912年、偶然にもアメリカンウォーターフロントの時代設定とピッタリ一致します

ディズニーの中で実際の歴史とのリンクを感じられるとは、ロマン溢れる演出ですね。

ニューヨークエリアは変革の時代真っ只中!

アメリカンウォーターフロントでは、今まさに地下鉄を建設中だったのですね。

今や当たり前となった地下鉄も、人々の苦労や尽力があってこそ誕生したのです。

   

20世紀初頭のアメリカは、様々な分野において大きな変化があった変革の時代でした。

ガス灯から電灯、馬車から自動車、そして路面電車から地下鉄etc…

特にニューヨークエリアでは、随所で変化の模様が忠実に再現されています。

   

そんな目まぐるしく変わるニューヨークの街並みを楽しめるのは、東京ディズニーシーならではです。

ニューヨークエリアに訪れた際はぜひ、そんな変化を感じながら歩いてみてはいかがでしょうか?

おわりに

アメリカンウォーターフロントにある地下鉄にまつわるお話でした。

   

実在した鉄道会社や歴史とリンクした、とても奥深いストーリーが隠されていました。

   

アメリカンウォーターフロントは時代を感じられるプロップスが数多く存在します。

当時のアメリカを旅行している気分で、街並みを探検してみては?

   

それでは、良い旅を!

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