東京ディズニーリゾートでは常に心地よいBGMが流れていますが、実は各エリアごとに流れている音楽が違うことをご存知でしょうか。
エリアの世界観や雰囲気に合わせて、実はBGMも工夫されているのです。
今回はディズニー音楽が大好きな私が東京ディズニーリゾートのエリアミュージックについて深く掘り下げてご紹介していきます。
東京ディズニーランド・東京ディズニーシーはそれぞれ7つのテーマポートに分かれています。
【東京ディズニーランド】
【東京ディズニーシー】
各テーマポートにはそれぞれコンセプトや歴史背景があり、同じパーク内でも全く異なる雰囲気を味わうことができますよね。
そんな雰囲気を創り上げているのは、建造物やアトラクションだけではありません。
それぞれのエリアで流れているBGMも、この世界観を作る上で重要な役割を果たしているのです。
そんなエリアミュージックに隠されたちょっとした秘密を早速ご紹介します。
先で挙げたお通り、東京ディズニーランド・東京ディズニーシーはそれぞれ7つのエリアに分類することができます。
このエリアごとにそれぞれ違うBGMが流れています。
クリッターカントリーはカントリー調の愉快で明るいBGM、トゥモローランドは未来を連想されるような電子音をメインとしたBGMといったように、各エリアのモチーフに合わせた音楽でその場の雰囲気を盛り上げてくれています。
しかし、実は同じエリアの中で更に細分化されている場所があります。
上記のエリアについては、エリアの中でも更に細かくBGMが区分されています。
例えば東京ディズニーシーの玄関口に位置するメディテレーニアンハーバーでは、主に下記のようにBGMが分けられています。
東京ディズニーシーのシンボルでもあるアクアスフィア周辺のプラザでは、東京ディズニーのために作られたオリジナルソング「Aquasphere Plaza」が流れています。
こちらは昼と夜で2パターンあり、Aquasphere Plaza~Nightは壮大なサウンドながらどことなく切ないメロディです。
「ディズニーシーの帰り際はなぜか寂しく感じる」という方が多いですが、実はこの音楽が寂しさを助長しているのかもしれません。
また、エリアごとだけでなくアトラクション・レストラン・建物内などでまた違う音楽が流れています。
例えばトイ・ストーリー・マニア!はお子様にも人気の可愛らしくて楽しいアトラクションですので、明るくポップな曲調の音楽で待ち時間もわくわくするよう工夫されています。
一方でお隣のタワー・オブ・テラーは絶叫系アトラクションの恐怖を煽る演出として、不気味で怪しい音楽が流れています。
たかがBGM、されどBGM。
ディズニーのきめ細やかな気遣いと演出のこだわりを感じられますね。
東京ディズニーリゾートのエリアミュージックのこだわりを感じられたところで、疑問がひとつ。
「エリアの境目では2つの音楽が重なって聞こえるの?」と思いませんか?
そこはさすがディズニー。
エリアミュージックはなるべく重なって聞こえないように工夫されています。
というのも、各エリアの境目には水が流れていることが多く、この水の音でエリアミュージックを遮断して重なって聞こえないよう工夫がなされているのです。
ですが、もちろん全ての境目に滝や川があるわけではありません。
水が流れていない場所では、スピーカーの向きや細かな音量調節、そして指向性スピーカーを導入することによって音楽が重ならないよう設計してあるのです。
指向性スピーカーとは超音波や平面波を利用し、音の広がりを一方方向に限定する特性を持つスピーカーのことです。
ディズニーマジックの裏には、設計や建設に携わったプロたちのこだわりが隠されているのです。
【2020年11月7日追記の独り言】
2020年9月に東京ディズニーランドにオープンしたアトラクション「ベイマックスのハッピーライド」はなぜか低音がガンガン音漏れし、お隣の美女と野獣エリアまで聞こえています。
ここだけは例外ですね(笑)
実は、エリアミュージックの中には音楽以外のものも含まれています。
音楽以外が流れているのは下記2つのエリアです。
ミステリアスアイランドは1870年代の南太平洋に浮かぶ火山島、ロストリバーデルタは1930年代の中央アメリカのジャングルをモチーフにしたテーマポートです。
ミステリアスアイランドではノーチラス号の船長でアトラクション海底二万マイルにも登場するネモ船長のナレーションが流れています。
ナレーションにはいくつかのパターンがありますが、主にゲストを歓迎する内容となっています。
そしてロストリバーデルタの奥地・ジャングルエリアでは虫の鳴き声や太鼓の音がエリアミュージックとして流れています。
虫の鳴き声は昼夜で変わり、またスピーカーによって流れている音が違うので臨場感があります。
また、ロストリバーデルタのうちレストラン「ユカタン・ベースグリル・キャンプ」及びインフォメーションボードではラジオが流れています。
ラジオはノイズが乗っていて聞き取りにくい部分もありますが(これも細やかな演出!)、アトラクション「インディ・ジョーンズ・アドベンチャー:クリスタルスカルの魔宮」の宣伝が流れているので、ぜひ耳を傾けてみてくださいね。
ディズニーリゾートのエリアミュージックは心地よく、自然と楽しい気分になれます。
そんなわくわくした気分をおうちでも体験できたら嬉しいですよね。
エリアミュージックは海外の音楽やディズニーの名曲をアレンジしたものが多く使われています。
そのため、エリアミュージックの多くは音源化されていません。
原曲や奏者違いのものはある程度辿ることができますが、やはりディズニーリゾートオリジナルのものがいちばんですよね。
ディズニーシーのプラザの音楽はエリアミュージックアルバム「東京ディズニーシー アクアスフィア・テーマミュージック」として唯一音源化されましたが、現在は廃盤となっており入手はかなり困難です。
【2021年11月24日追記】
今秋発売された東京ディズニーシー20周年:タイム・トゥ・シャイン! ミュージック・アルバム (デラックス盤)にプラザで流れている「Aquasphere Plaza~Day」「Aquasphere Plaza~Night」のエディットバージョンが収録されました。
現地で流れているものと全く同じではありませんが、雰囲気を味わい方はこちらがおすすめです。
また、You Tubeには東京ディズニーリゾートでエリアミュージックを録音したものもありますので、手軽にディズニー気分を味わいたいという方はYou Tubeをチェックしてみることをオススメします。
穏やかで邪魔をしない音楽が多いので、作業BGMとしてもピッタリです!
東京ディズニーランドや東京ディズニーシーで流れているエリアミュージックについてご紹介しました。
普段は何気なく聞き流してしまいがちなエリアミュージックですが、実は雰囲気を創り上げる上でかなり重要な役割を果たしています。
次のインパの際は、エリアミュージックに耳を傾けてみてはいかがでしょうか。
また違う感じ方や楽しみ方ができるかもしれません。
パークを一周回って自分のお気に入りを見つけるのもおすすめです。
ちなみに私のお気に入りは今日ディズニーシーのエクスプローラーズ・ランディングです。
東京ディズニーシーに行ったらぜひ立ち寄ってみてください!
それでは、良い旅を。