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【豆知識】ホテル・ハイタワーの紋章にはハイタワー三世の野望が隠されている?

タワー・オブ・テラーーの紋章に隠された豆知識

今回は東京ディズニーシーの人気アトラクション「タワー・オブ・テラー」にまつわる豆知識のお話です。

タワー・オブ・テラーがある建物「ホテル・ハイタワー」にあるハイタワー三世の紋章について考察してみたところ、とても興味深いことが判明したのでご紹介していきます。

   

ハイタワー三世の人柄を紐解いていくことで、タワー・オブ・テラーがもっと楽しめるかもしれません。

ぜひ最後までお付き合いくださいませ。

もくじ

タワー・オブ・テラーについて

タワー・オブ・テラーは東京ディズニーリゾートで唯一のフリーフォール系絶叫アトラクションです。

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アトラクションだけでなく付随するストーリーや演出にもホラー要素が詰まっていることから、東京ディズニーリゾート最恐アトラクションとも言われます。

それだけに好き嫌いが分かれるアトラクションですが、絶叫系がお好きな方はとても楽しめるアトラクションとなっています。

紋章に隠された意味

ここからはタワー・オブ・テラーの前身とも言える、ホテル・ハイタワーにある紋章について考察していきます。

紋章に描かれているもの

まずこちらがホテルの正面に描かれている紋章です。

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中央のふたつの「H」は言わずもがなハリソン・ハイタワーのH

上部には王冠、左右にはドラゴンのようなもの、そして中央には剣が刺さった貝が描かれています。

   

紋章はモチーフ一つひとつにも意味があるもの。

ひとつずつ考察していきます。

王冠

紋章の上部に描かれている王冠。

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紋章学において王冠=クラウンは国王や皇帝などの君主や貴族のみに使用が許されたモチーフだそうです。

ハイタワー三世の階級は公にされていないので不明ですが、三代目でありなおかつ大富豪であることから、それなりの家柄だったのではないかと思います。

   

王冠は君主など選ばれた者だけが被ることができ、権力者を象徴するもの

代表的な例では「自信」「勝利」「統率」といった意味を持ちます

傲慢なハイタワー三世らしいモチーフとも言えますね。

左右の生き物はグリフォンとワイバーン?

左右に描かれている翼が生えた生き物。

よく見ると左右で微妙にデザインが異なります。

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一見ドラゴンのように見えるのですが、素人考察ながら左側はグリフォン右側はワイバーンであると推測しました。

   

グリフォンは鷲又は鷹の上半身と翼、ライオンの下半身をもつ架空の生き物です。

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出典:グリフォン – Wikipedia

特徴的な翼と胸のあたりに羽のようなデザインが施されている点がそっくりです。

グリフォンは黄金を発見し守るという言い伝えから、紋章学では王家の象徴として使われてきました

   

そして右側のワイバーンはドラゴンに似た架空の生き物で、西洋ではしばしば紋章に用いられていたそうです。

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出典:ワイバーン – Wikipedia

ドラゴンの頭・コウモリの翼・一対の鷲の脚・蛇の尾・尾の先に矢印のようなトゲを持つという特徴がぴったり一致しています。

紋章学においてドラゴンとワイバーンは厳密に隔てて運用されていたわけではなく、19世紀頃までは同一視されていました。

   

どちらも敵の打破や専制を意味するそうです。

ハイタワーの紋章ではグリフォンとワイバーンと思われる生き物が描かれることによって、財産や黄金などの大事なものを守り敵を打破するという意味が込められているようですね。

貝の正体は牡蠣と地球

紋章の中央にあるのは剣の刺さった貝。

なんとこの貝の真ん中の球体をよく見てみると、地球になっています。

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地球に剣がぶっ刺さっている…なんとも不謹慎なデザインです。

貝の下にはこのようなラテン語が書いてあります。

MUNDUS MEA OTSREA EST

世界は私の牡蠣である

ちょっとこれだけでは意味不明ですね。

この言葉を紐解く鍵は、建物の中にあります。

   

早速見ていきましょう。

ステンドグラスに隠された秘密

ホテル・ハイタワーの中に入りすぐ後ろを振り返ると、見事なステンドグラスがあります。

こちらのステンドグラスに、紋章のラテン語を解読するヒントが隠されていました。

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地球の上で誇らしげに仁王立ちするハイタワー三世を境に、右側は昼、左側は夜が表現されたデザインです。

そして淵に沿う形で何やら英語が書かれています。

“THE WORLD IS MINE OYSTER

WHICH Ⅰ WITH SWORD WILL OPEN”

WICCIAM SHAKESPEARE

世界は私の牡蠣

私の剣を以ってこの牡蠣を開いてみせよう

ウィリアム・シェイクスピアより

再び「牡蠣」が登場しました。

こちらのフレーズはシェイクスピアの喜劇『ウィンザーの陽気な女房たち』第二幕第二場に登場する台詞です。

   

恐らく「世界は私の手の中にあるのだ。牡蠣を開けるように、どんなことでも私はやり遂げてみせる」というような意味ではないでしょうか。

   

世界中を旅し、時には強引に美術品を強奪してきたハイタワー三世。

欲しい物は何としてでも手に入れてやるという野望が垣間見れます。

   

となると、ステンドグラスのデザインも納得できます。

ハイタワー三世が杖をついている場所はニューヨークです。

   

「昼夜を問わず、世界の中心は私だ」と言っているようにも思えますね。

ここで再び紋章を見てみましょう。

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貝(牡蠣)に乗った地球。

地球を刺す(ハイタワーの)剣。

そして「世界は私の牡蠣である」という言葉。

   

罰当たりなこのデザインにも、傲慢で高飛車なハイタワー三世の人柄が反映されていたのです。

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紋章はホテルの正面以外にも様々な場所にありますので、ぜひ探してみてくださいね。

おわりに

ホテル・ハイタワーの紋章についての考察でした。

ハイタワー三世らしいデザインだということが分かりましたね。

   

紋章ひとつに至るまでバックグラウンドストーリーが用意されているという東京ディズニーシーのこだわりようには感服します。

   

紋章は歴史や背景を読み解く上でとても大切な役割を果たします。

東京ディズニーリゾートには他にも様々な紋章がありますので、紋章の意味を想像しながらその世界観に浸るとまた違う風景に見えるかもしれません。

   

それでは、よい冒険を!

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