東京ディズニーシーにある絶叫系アトラクション「タワー・オブ・テラー」。
アトラクションに付随するストーリーや演出も怖いことから、東京ディズニーリゾート最恐アトラクションとも言われ、人気を集めています。
一方でのどかな田舎町をイメージしたエリア「ケープコッド」は、ダッフィーたちが住む町として人気を集めています。
一見全く雰囲気の異なるふたつですが、実は意外な繋がりがあるのです。
今回はそんなタワー・オブ・テラーとケープコッドの繋がりについて考察してご紹介したいと思います。
タワー・オブ・テラーは2006年にグランドオープンした絶叫系アトラクションです。
東京ディズニーリゾートで唯一のフリーフォールタイプのアトラクションということで、オープン当初から人気を集めています。
そんなタワー・オブ・テラーはかつて、ホテル・ハイタワーというホテルでした。
オーナーを務めていたのは皆さんご存知のハリソン・ハイタワー三世。
彼は世界中を旅し、美術品や芸術品を強奪しホテルに飾っていました。
その後ハイタワー三世が謎の失踪を遂げたことによりホテルは封鎖されたのですが、現在もホテルだった頃の面影を感じられるポイントが数多く残されています。
タワー・オブ・テラーのバックグラウンドストーリーは東京ディズニーリゾートの中で最も深いとも言われており、アトラクション内のちょっとした小物に目を向けてみると思わぬ発見があり面白いですよ。
ディテールまで細かく作り込まれたタワー・オブ・テラー。
今回ご紹介するのは、アトラクションを乗車した後に通る通路にある木箱についてです。
それでは早速見ていきましょう。
アトラクション乗車後に通る通路ですが、豪華なホテルとは思えないくらい殺風景ですよね。
実はこちらの廊下はホテル時代、従業員用の裏導線として使われていました。
殺風景なのは、バックステージだからというわけです。
そんな廊下の隅に置いてあるこちらの木箱。
何やら文字が書いてあります。
GRAND BANKS CANNERY
FANCY SHREDDED
GENUINE CODFISH
グランドバンクス・カナリー
本物のタラのファンシーシュレッド
加工されたタラが入っていた木箱のようです。
タワー・オブ・テラーの1階にあるオリンピック・レストランや宴会で使われていたのでしょうね。
木箱に描かれていたグランドバンクス・カナリー社。
実は、東京ディズニーシーにグランドバンクス・カナリーの工場が実在していることをご存知ですか?
きっとパークに訪れた多くの方が目にしているはずです。
工場があるのはアメリカンウォーターフロントにある港町ケープコッド。
近年はダッフィーたちの町としても有名ですね。
アメリカ・マサチューセッツ州のニューイングランドに実在する漁村ケープコッドとナンタケット島をモデルにしており、ゆったりとしたBGMが印象的なのどかなエリアです。
そんなケープコッドの一角にあるこちらの大きな建物。
ダッフィーやシェリーメイのグリーティングが行われていたり、トランジットスチーマーラインの乗降場所になっていたりする場所ですが、実はこちらの建物がかつてのグランドバンクス・カナリーの工場でした。
「GRAND BANKS CANNERY」と書かれた看板もあります。
グランドバンクス・カナリーは魚の缶詰を作る工場でした。
ケープコッドは漁が盛んだったため、村で獲れた魚を缶詰に加工して出荷していました。
トランジットスチーマーの降り場では缶詰工場の面影を感じられるプロップスがありますので、こちらもぜひ立ち寄ってみてください。
グランドバンクス・カナリーの近くでは様々な木箱を見ることができます。
様々な形や色の箱があり、種類豊富な商品を作っていたことがわかります。
そしてトランジットスチーマーラインの乗り場付近にある木箱に注目してみると…
タワー・オブ・テラーの通路にあった木箱に酷似しています。
GRAND BANKS CANNERY
COD LIVER OIL
グランドバンクス・カナリー
タラの肝油
タラの肝油は日本ではあまり馴染みがありませんが、DHA・EPAといったオメガ3系脂肪酸やビタミンが多く含まれており、健康をサポートするためのサプリメントとして有名なんだそうです。
アメリカンウォーターフロントの舞台である20世紀初頭には、もうそんな技術が発達していたのですね。
タワー・オブ・テラーがあるのはニューヨークエリアです。
ケープコッドがあるマサチューセッツ州とは300km以上の距離があります。
ケープコッドの美味しい魚は、距離を超えてたくさんの人々へと届けられていたのでしょうね。
ニューヨークエリアとケープコッドはパークでは隣り合ったエリアですが、横断する際はぜひそんなことも思い浮かべながら歩いてみてくださいね。
タワー・オブ・テラーとケープコッドの意外な繋がりについてのご紹介でした。
同じテーマポートと言えど、全く雰囲気の異なるふたつのエリア。
そんなふたつの町の繋がりを感じることができるのは何だかとってもワクワクします。
みなさんも訪れた際はぜひ木箱を探してみてくださいね。
それでは、よい冒険を!