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ハイタワー三世とレイジングスピリッツの関係とは?細かすぎる年代設定のお話

ハイタワー三世とレイジングスピリッツの関係とは

東京ディズニーシーの人気絶叫系アトラクション「タワー・オブ・テラー」と「レイジングスピリッツ」。

タワー・オブ・テラーはフリーフォール、レイジングスピリッツは360度回転と、どちらも東京ディズニーリゾート唯一無二の特徴を持ったアトラクションです。

   

そんなふたつのアトラクションには、実は意外なつながりがあることをご存知ですか?

今回はタワー・オブ・テラーとレイジングスピリッツに隠された細かすぎるストーリーについてご紹介していきます。

もくじ

ハリソン・ハイタワー三世について

お話のキーパーソンになるのはタワー・オブ・テラーの登場人物であるハリソン・ハイタワー三世です。

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彼はタワー・オブ・テラーの舞台であるホテル・ハイタワーのオーナーでした。

ハイタワー三世はとても傲慢かつ強欲な性格で、世界中を旅しては価値のある美術品や芸術品を盗み家やホテルのあちらこちらに飾っていました。

    

その後彼は謎のエレベーター事故によって姿を消してしまいますが、ホテル・ハイタワーでは現在も彼が収集したコレクションの数々を見ることができます。

ハイタワー三世とレイジングスピリッツ

タワー・オブ・テラーがあるのは20世紀初頭のアメリカを舞台にしたテーマポート:アメリカンウォーターフロント。

一方でレイジングスピリッツがあるロストリバーデルタは中央アメリカに広がるジャングルです。

    

一見共通点がなさそうにも見えますが、これらふたつには一体どのようなつながりが隠されているのでしょうか。

レイジングスピリッツのストーリー

ここでレイジングスピリッツのストーリーをおさらいしておきましょう。

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舞台は古代中央アメリカのジャングル。

この場所にはかつて祭祀場があり、とても気性が荒い火の神「イクチュラコアトル」と水の神「アクトゥリクトゥリ」が祀られていました。

   

そして、この二柱の神は決して向かい合わせにしてはいけないという掟がありました。

その後文明が失われ、遺跡発掘チームが残された文書や資料を元に発掘・復旧作業を行うことに。

   

しかし、掟を知らなかった彼らは火の神と水の神を向かい合わせに立たせてしまったのです。

すると神々が激昂!

辺りはみるみるうちに超常現象に包まれていきます。

   

火の神からは炎が燃え上がり、水の神からは大量の水が噴き出しました。

さらに神々の怒りはホッパーカー(トロッコ)のレールにまで及び、レールが360度捻じ曲げられてしまったのです。

恐怖に慄いた遺跡発掘チームの人々は即座に作業を中断して撤退していきました。

   

そして再び時は流れ、1930年代。

遺跡発掘チームが今度こそ正しい向きに遺跡を復旧しようとする中、遺跡が一般公開される運びとなりました。

ゲストはホッパーカーに乗って遺跡を見学します。

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様々な超常現象の中を駆け抜け、無事に戻ってくることはできるのでしょうか?

アトラクション付近にあるハイタワー三世宛の荷物

レイジングスピリッツの象徴とも言える360度回転は、神々の怒りを買ったことによって誕生したというわけです。

そんなレイジングスピリッツの周辺では、ストーリーを裏付ける様々なプロップスが隠されています。

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放置されたままの道具や資料、ありもので作った足場や小屋、そして大小様々な大きさの木箱。

その中に、このような木箱があります。

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TO:THE HIGH TOWER TRUST 

1 PARK AVENUE

NEW YORK NEW YORK 

USA

宛先:ハイタワー・トラスト

アメリカ合衆国

ニューヨーク州ニューヨーク市

パークアベニュー1番地

宛名に「ハイタワー」の名前が記されています!

そして木箱に書かれている住所パークアベニュー1番地にあるのが、ホテル・ハイタワーです。

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レイジングスピリッツの木箱はかつてハイタワー三世がこの場所を訪れ、発掘したものを自身の家に持ち帰ろうとしていたことを表しているのです。

   

また余談ですが、「パークアベニュー」はニューヨーク市の中心街マンハッタンに実在する大通りで、ニューヨーク屈指の高級住宅街でもあります。

不正や力づくで富を得ているとは言え、ハイタワー三世の財力は底知れないということですね。

宛名が「ホテル・ハイタワー」ではない理由

木箱についてもう少し掘り下げてみましょう。

ハイタワーがレイジングスピリッツを訪れたのはいつ?

世界中を旅してきたハイタワー三世ですが、彼は1883年に中央アメリカ探検旅行をしています。

これはタワー・オブ・テラーのウェイティングエリアにある写真に「1883年」と記載されていることから判明しています。

   

また、探検の様子はロビーの壁に描かれている絵でも見ることができます。

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槍を投げて追いかけてくる先住民たちに目もくれず、船の先頭で余裕の表情を浮かべるハイタワー三世。

船を漕いでいるのは彼の執事であるアーチボルト・スメルディングです。

船に乗せている遺跡も力づくで強奪したもののようですね。

   

ちなみに現在のロストリバーデルタは1930年代。

ロストリバーデルタは1880年代前半に巨大台風によって突如姿を現したのですが、ハイタワー三世がこの場所を訪れたのはその直後だったのですね。

   

遺跡が見つかってすぐさま駆けつけるとは、まさに地獄耳。

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ロビーの絵では神々が怒り狂う前の遺跡の様子が描かれています。

ハイタワー・トラストとは

さて、木箱に記されている宛名は宛先住所にある「ホテル・ハイタワー」ではなく、「ハイタワー・トラスト」となっています。

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トラストは企業合同という意味で、同一業種の複数の企業が株式の買収や受託を行なったり、同種企業を傘下におさめ事実上企業として一体化させる企業形態のことを指します。

ハイタワー三世もホテル業や船舶業など様々な分野に手を広げていたため、それらの事業をまとめたものが「ハイタワー・トラスト」だったのかもしれません。

   

そして実は、ホテル・ハイタワーの開業は1892年。

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つまり、ハイタワー三世がレイジングスピリッツを訪れた1883年にはまだホテルはなく、この場所は彼の大邸宅だったのです。

そのため、荷物は「ハイタワー・トラスト」宛になっているのですね。

50年前の荷物…?

ここで、出来事を時系列順に振り返ってみます。

1835年 ハリソン・ハイタワー三世誕生

188?年 巨大台風によってロストリバーデルタが姿を現す

1883年 ハイタワー三世が遺跡を訪問・荷物を送ろうとした?

18??年 レイジングスピリッツで怪奇現象が勃発

1892年 ホテル・ハイタワー開業

1899年 ハイタワー三世が失踪

1912年 アメリカンウォーターフロントの舞台

193?年 ロストリバーデルタの舞台

つまり、レイジングスピリッツにある木箱はストーリー上およそ50年も前から放置されているということになります。

   

ハイタワー三世が持ち帰ろうとしたものは一体何だったのか気になるところではありますが、50年も放置されていたのであれば遺跡も風化してしまっていそうですね…。

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ハイタワー・トラスト宛の木箱は複数ありますので、ぜひ探してみてくださいね。

おわりに

ハリソン・ハイタワー三世とレイジングスピリッツの時代を超えたつながりについてご紹介しました。

   

何気ないプロップスを紐解いてみたところ、予想より遥かに深いストーリーが隠されていました。

木箱ひとつにここまでこだわっているとは、さすがディズニーですね。

   

アメリカンウォーターフロントとロストリバーデルタは舞台も時代も違いますが、同じプロップスがあったり、こうしたつながりを感じられるストーリーがあったり、実は密接な関係があるテーマポートです。

何気ないところに目を向けてみると、意外な発見があるかもしれませんよ。

   

それでは、よい冒険を!

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